【節約と健康】良質な脂質をコスパよく摂取する

健康

こんにちは、まっちです!

皆さんは「良質な脂質」が何なのか、知っていますか?

今回は「何が良質な脂質なのか」「コスパよく良質な脂質をとるにはどうすればいいのか」をまとめたいと思います。

脂質って何?

まず脂質について、厚生労働省がこのように説明しています。

炭水化物、たんぱく質と並ぶエネルギー産生栄養素のひとつ。体内でエネルギー源として、あるいは細胞膜を構成する成分や生理活性物質として働く。https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-014.html

e-ヘルスネット 厚生労働省

脂質は太るというイメージがありますが、生体活動に必要な栄養素の一つでもあります。

脂質の種類

また、脂質にもいろんな種類があります。

・飽和脂肪酸
・不飽和脂肪酸
 ・二重結合が一つ→一価不飽和脂肪酸(n-9系)
 ・二重結合が二つ以上→多価不飽和脂肪酸(n-3系、n-6系)

この中で「健康にいい」とされているのが「一価不飽和脂肪酸(n-9系)」「多価不飽和脂肪酸(n-3系)」です。

それぞれなぜ健康に良いのかまとめていきたいと思います。

一価不飽和脂肪酸(n-9系)

まず、「飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いって何?」というところから説明していきます。

飽和脂肪酸は直線的な構造で、分子同士が密になっているため流動性が乏しく、固まりやすいという特徴があります。

しかし、分子の中に二重結合があると分子の直線構造が崩れ、分子同士の間隔ができ、固まりにくくなってしまいます。

これが「不飽和脂肪酸」と呼ばれるものです。

二重結合を一つ持っている「一価不飽和脂肪酸」は体内で合成できる脂肪で、悪玉コレステロールの減少、抗酸化作用、炎症の抑制作用等、様々な健康効果をもたらしてくれます。

多価不飽和脂肪酸(n-3系)

多価不飽和脂肪酸(n-3系)は複数の二重結合をもつ脂肪で、一価不飽和脂肪酸とは異なり体内で合成できません。
そのため、日々の食事から摂取する必要があります

魚の油やアマニ油に多く含まれており、血管の健康維持や炎症抑制作用などの健康効果があります。

コスパのいい良質な脂質(n-9系)

それでは、それぞれの脂質を効率よく摂取するコスパのいい選択について考えていきたいと思います。

n-9系脂肪酸は「植物油脂」に多く含まれていることが多いため、今回は「植物油脂」「食品」に分けて示します。

植物油脂編

まず脂肪酸総量の6割以上をn-9系脂肪酸が占める植物油脂を列挙してみました。

脂質1gあたり脂肪酸総量(mg)脂質1gあたり一価不飽和脂肪酸(mg)脂肪酸総量100gあたりn-6系脂肪酸(g)
オリーブ油9467407.0
紅花油(ハイオレイック)94273214.2
なたね油93360119.9
ひまわり油(ハイオレイック)9547996.9
七訂 食品成分表2019 女子栄養大学出版部

健康面での比較

n-9系の不飽和脂肪酸を健康的に摂取するうえで考慮する必要があるのが「n-6系脂肪酸の割合」です。

n-6系脂肪酸は多価不飽和脂肪酸ではあるものの、現代社会では摂取しすぎの傾向にあり、過剰摂取により炎症や心血管疾患を増加させるリスクがあります。

その点を踏まえると、健康面では「オリーブオイル」「ハイオレイックヒマワリ油」がほかの二つよりも優れているといえるかもしれません。

また、オリーブオイルには抗酸化物質や抗炎症作用があることも知られているため、より健康的ともいえそうです。

価格面での比較

価格.comにて人気順で上位3商品の1kg当たりの価格を調べ、平均をとったところ以下のようになりました。

オリーブオイル:2163円
紅花油(ハイオレイック):2926円
なたね油:1150円
ヒマワリ油(ハイオレイック):879円

価格.comより 4月20日時点での上位3商品の平均値https://kakaku.com/

補足ですが、オリーブオイルに関しては「ピュアオリーブオイル」と「エクストラバージンオリーブオイル」を区別していません。

業務用、家庭用も区別していないため上記のデータの信頼度は低いですが、「ハイオレイックヒマワリ油」「菜種油」が安価に手に入る傾向にあるといえます。

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調理の際はこういった油を選んでみるといいかもしれませんね。

食品編

オレイン酸が多く含まれる食品として、アボカド、ナッツ類が挙げられることが多いです。

可食部100gあたり脂肪酸総量(g)可食部100gあたり一価不飽和脂肪酸(g)可食部100gあたりn-6系脂肪酸(g)
ピスタチオ53.4930.9216.22
ヘーゼルナッツ66.2654.745.24
ピーカン68.7937.3323.07
マカダミアナッツ73.2559.231.47
らっかせい48.3624.5414.73
アボカド16.2210.822.03
七訂 食品成分表2019 女子栄養大学出版部

健康面での比較

上記の中でn-9系脂肪酸比率が高く、n-6系脂肪酸比率が低いのは「ヘーゼルナッツ」「マカダミアナッツ」のようです。

また、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツのいずれにもビタミンEが豊富に含まれており、その意味でも健康的といえます。

価格での比較

先ほどと同様、価格.comにて人気順で上位3商品の1kg当たりの価格を調べ、平均をとったところ以下のようになりました。

ピスタチオ:4407円
ヘーゼルナッツ:4095円
ピーカン:4862円
マカダミアナッツ:5177円
落花生:1569円

価格.comより 4月20日時点での上位3商品の平均値https://kakaku.com/

やはり落花生のコスパの良さが目立ちますね。

ここで、アボカドとナッツのコスパを比べてみます。
アボカドの平均価格を160円とすると、1個当たりの可食部が140gと考えて、1kgあたり1142円です。

1000円あたりの一価不飽和脂肪酸量で比較をしてみると・・・

ピスタチオ:7.0g
ヘーゼルナッツ:13.4g
ピーカン:7.7g
マカダミアナッツ:11.4g
落花生:15.6g
アボカド:9.5g

一価不飽和脂肪酸だけを考えると、落花生が最もコスパがよさそうですね。
栄養面も併せて考えると、ヘーゼルナッツも良い選択肢といえそうです。

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コスパのいい良質な脂質(n-3系)

n-3系脂肪酸が多く含まれる食品には、「青魚」「アマニ」「チアシード」が挙げられます。

青魚については「鯖」を比較していきたいと思います。

可食部100gあたり脂肪酸総量(g)可食部100gあたりn-3系多価不飽和脂肪酸(g)可食部100gあたり飽和脂肪酸(g)
まさば(水煮)16.533.046.12
アマニ39.3023.53.62
チアシード31.2919.433.51
あまに油95.1356.638.09
七訂 食品成分表2019 女子栄養大学出版部

健康面での比較

n-3系脂肪酸が多く含まれる食品においてはn-6系脂肪酸の含有量よりも飽和脂肪酸の含有量に差が大きくみられるので、今回の表では飽和脂肪酸の量を示しています。

飽和脂肪酸は過剰に摂取すると心血管疾患や肥満のリスクになります。

飽和脂肪酸との比率を考えると、アマニチアシードがより健康的である、という見方もできそうです。

価格面での比較

先ほどと同様、価格.comにて人気順で上位3商品の1kg当たりの価格を調べ、平均をとったところ以下のようになりました。

鯖の缶詰:1327円
アマニ油:5845円
チアシード:4770円

価格.comより 4月20日時点での上位3商品の平均値https://kakaku.com/

1000円当たりのn-3系脂肪酸量で比較してみると・・・

鯖:2.3g
アマニ油:9.7g
チアシード:4.1g

コスパよくn-3系脂肪酸をとると考えると、アマニ油を選択するのがよさそうですね。

まとめ

一価不飽和脂肪酸(n-9系)
 健康面:オリーブオイル、ハイオレイックヒマワリ油ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ
 価格面:ハイオレイックヒマワリ油、菜種油、落花生、ヘーゼルナッツ

・オリーブオイルには抗酸化物質や抗炎症作用があるという点でより健康的
・植物油脂ではハイオレイックヒマワリ油が、食品ではヘーゼルナッツが価格面、健康面ともにコスパよく一価不飽和脂肪酸(n-9系)が摂取できる

多価不飽和脂肪酸(n-3系)
 健康面:アマニ油、チアシード
 価格面:アマニ油

・最もコスパよく多価不飽和脂肪酸(n-3系)が取れるのはアマニ油

おわりに

この記事では脂質のみに注目していますが、そのほかの部分も考慮するとコスパのいい食材というのは変わってきます。

例えば青魚は多価不飽和脂肪酸(n-3系)のコスパはアマニ油に劣るかもしれませんが、青魚にはタンパク質やビタミンDが豊富に含まれておりその点ではアマニ油に勝っています。

↑日々の食事に魚を取り入れたい方にお勧めです。

あくまで普段の食事を少し考えてみるうえで参考にしていただけると嬉しいです。

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